プログラミング

現役エンジニアが教える、未経験からエンジニアを目指す上で知っておくべきこと!

近年賑わいを見せているエンジニア業界ですが、未経験からエンジニアになる人も増えています。 

この記事では、未経験からエンジニアになる場合の課題やするべきことを、現役のエンジニア目線でご紹介します。 

エンジニア業界の現状

まずは、エンジニア業界の現状についてご紹介します。

市場規模の上昇

インターネットの普及と共に、ほとんど全ての企業がインターネットを通じたサービスの提供や集客などを行っています。 

ITの市場規模の上昇は、世界の時価総額ランキングを見ても一目瞭然です。 

令和3年の世界の時価総額ランキングを見ると、IT企業が上位を独占しています。 

その中でも上位4企業である、GAFA(Google,Amazon,Facebook,Apple)はあらゆるITサービスを提供し急激に成長を遂げています。 

また、日本でも楽天やメルカリなど知らない人はいないようなITサービスも生まれてきています。 

このように、ITの市場規模は年々上昇しています。 

こういったITの市場規模の上昇に伴い、ITエンジニアの需要も上がっています。

エンジニアの人手不足

IT業界の市場規模の上昇に伴い、ITエンジニアの需要は年々高まっています。 

しかし、その急激な市場規模の上昇により、エンジニアの深刻な人手不足に陥っている現状もあります。 

経済産業省の調査によると、2020年でIT人材は37万人不足、2030年で79万人不足すると予想されております。 

特に優秀なエンジニアを確保することは企業にとって非常に重要な課題になっており、優秀なエンジニアの需要はこれからも上がり続けるでしょう。

未経験エンジニアの課題

IT業界の現状についてご紹介しましたが、ここでは未経験からエンジニアになる場合の課題についてご紹介します。

プログラミングスクールの乱立

近年、IT業界の成長に伴い、エンジニアを養成するためのプログラミングスクールが数多く誕生しています。 

プログラミング教育市場は、近年驚くべき勢いで右肩上がりの成長を遂げています。 

中には、エンジニアへの転職保証などを謳っているプログラミングスクールなども存在します。 

プログラミングスクールが増えたことで、プログラミングを学べる環境が増えたことは良いことだと思いますが、その一方でプログラミングスクールの問題点も度々話題になっています。 

それは下記のようなキャッチーなキャッチコピーで受講生を集め、実際には、SESや下請けのテスターなどに人材を紹介することで、紹介手数料を稼いでいるスクールなどです。 

・エンジニア転職で人生を変えよう 

・エンジニア転職で年収を大幅に上げよう 

・フリーランスで自由な働き方を実現しよう 

しかし、これは決してプログラミングスクールはダメだということではありません。 

プログラミングを学ぶきっかけとしてプログラミングスクールは良いと思っています。 

しかし、実際に3カ月や半年程度のプログラミングスクールで学べる部分というのは、あくまでエンジニアの基礎的な部分がほとんどです。 

要は、エンジニアとして働く上で知っていて当然と言われるレベルということです。 

本当にエンジニアになるためには、その後どれだけ努力するかが大事になってきます。 

そういったことを教えてくれるプログラミングスクールは多くはありません。 

もし、未経験からエンジニアになるためにプログラミングスクールに通いたいと思っている場合は、しっかりと情報収集をして質の良いプログラミングスクールに行く事をおすすめします。

スキル不足

エンジニアとして必要不可欠なコーディングスキルですが、やはり未経験の場合圧倒的にスキルが不足しているケースが多いです。 

未経験エンジニアにありがちなのが、スクールや独学で勉強した部分と似たような部分はある程度書くことができるが、実際の現場で要件をもとにコーディングする場合、スキルが圧倒的に不足しているケースです。 

なぜなら、多くの未経験エンジニアは、いわゆる模写の経験しかないケースが多いからです。 

例えば、プログラミングスクールなどに通っている場合、ほとんどの生徒が課題に沿ったものを作成しながら勉強を進めます。 

いわゆる、答えが既にあるものを作成するのです。 

しかし、実際の現場では、要件に沿って答えのないものを自分で作り上げなければなりません。 

その場合、要件から必要な機能を洗い出し、自分の力で実装しなければいけません。 

模写ができることと自身でプラグラムを組めることには大きな差があります。 

この部分を勘違いしてしまう未経験エンジニアが多いと思います。 

未経験からエンジニアになる場合は、スキル不足を解消するために、自身でプログラムを組めるまでのレベルに持っていく必要があるでしょう。

理想と現実の差

未経験からエンジニアになる場合、下記のような華やかなイメージがあるかもしれません。

  • 年収アップ
  • 職に困ることが無くなる
  • フリーランスで自由な働き方ができる

もちろん、エンジニアとしての技術があればこういった事を実現することは可能です。 

しかし、これはあくまで優秀なエンジニアになれた場合です。 

近年プログラミングスクールの広告などの影響によって、簡単にエンジニアに転職できる、エンジニア転職すれば年収を上げられるなどと考えている方が多くいます。 

しかし、実際に本当にエンジニアとして一人前になるためには、それなりのスキルが必要です。 

毎日コードを書いたり、サーバーやネットワーク、セキュリティに関する知識を学んだりなど、エンジニアとして学ぶことは膨大にあります。 

こういった現実を知らずに理想ばかりを追いかけてしまうと、理想と現実の差に苦しむことになってしまうでしょう。 

未経験からエンジニアになる場合、理想を追いかけることも大切だと思いますが、まずは現実にしっかりと目を向けることが重要です。

未経験からエンジニアになるためにするべきこと

未経験からエンジニアになる場合の課題についてご紹介しましたが、決して未経験からエンジニアになれないわけではありません。 

適切な努力をすれば、未経験からエンジニアになり活躍している人やキャリアアップしている人も多数います。 

ここでは、未経験からエンジニアになるためにするべきことについて解説します。

とにかくコードを書け

未経験からエンジニアになるためには、「とにかくコードを書く」これに尽きると思います。 

プログラミングスキルをつけるためには、とにかく手を動かすしかありません。 

手を動かしてエラーに遭遇して一つずつ解消していく。 

その過程の中で、少しずつプログラミングスキルが向上していきます。 

最初は、参考コードなどを見ながらでも良いですが、ある程度できるようになったら自分で決めた要件に沿って、コードを書いてみて下さい。 

実際の現場では、わからないからできませんは通用しません。 

勉強段階から決めた仕様に沿って、必ず最後までやり切ることで、実際の現場でも通用する人材になれるでしょう。 

最近では、YouTubeやUdemyなどで動画を見ることで勉強することもできます。 

もちろん、そういった動画で知識をつけることは非常に大事ですが、見ただけでできるようになったと勘違いしてしまうのは禁物です。 

見るだけではなく必ず自分の手を動かして下さい。 

手を動かすことでしか、プログラミングスキルを得ることはできないと考えても良いでしょう。 

とにかくコードを書くことが一人前のエンジニアになるためには大切です。

インプットよりアウトプット

未経験エンジニアはアウトプットすることが重要です。 

アウトプットとは、実際にコードを書いてweb上で公開したり、技術に関する記事を書いたりすることです。 

エンジニアとしてのスキルをつけるためには、インプットよりアウトプット主体で勉強をすることが重要です。 

アウトプットすることで、インプットした知識や技術の定着度が圧倒的に上がります。 

また、自分で何かを作成する場合などもアウトプットすることを前提で作成することで、実際の現場に近い感覚で開発をすることができます。 

人に見せたり使ってもらうためには、バグはあってはいけませんし、細かい部分にまでこだわるようになります。 

そうすると、より実戦に近い形で開発することができるので、開発スキル向上に繋がります。 

このほかにも、アウトプットすることで、自身のアピールできる武器になります。 

企業がエンジニアとして採用する際の1番の基準は、スキルがあるかどうかです。 

要は、自分のスキルをアピールできるポイントが多ければそれだけ有利になります。 

ポートフィリオを作成したり、技術系の記事を書いたりすることは、技術をアピールする上で非常に重要です。 

このようにアウトプットすることは様々なメリットがあります。 

未経験からエンジニアになるためには、積極的にアウトプットするようにしましょう。

調べる力をつける

エンジニアとしてやっていく上で、意外と重要になるのが調べる力です。 

現役のエンジニアでも、全ての技術を覚えることは不可能ですし、日々分からないことに直面しています。 

その中で、調べながら一つずつ対応しています。 

だからこそ調べる能力は、エンジニアの立派なスキルの一つなのです。 

例えば、同じ分からないことでも10分で解決できるエンジニアと1時間かかるエンジニアでは、圧倒的に前者の方が優秀なエンジニアです。 

未経験からエンジニアになる場合、多くの分からないことに直面すると思いますが、その都度調べて解決していくことで、徐々に調べる能力も上がっていきます。 

また、技術的な情報は英語で書かれた記事が多いのが現状です。 

むしろ、英語の記事でしか書かれていない情報も存在します。 

だから、英語記事だから読まないというのはやめましょう。 

最近は翻訳ツールなども進歩しているので、必要な場合は英語で書かれたドキュメントなども読むようにして下さい。 

そうすることで、本当に必要な情報を調べる能力がつくでしょう。 

調べる能力を磨くことは、エンジニアとしてのスキルを磨く上で非常に重要です。

未経験からエンジニア転職する場合に気をつけるべき事

未経験からエンジニアに転職する場合に、気をつけるべきポイントについてご紹介します。

キャリアを捨てる覚悟

未経験からエンジニアに転職する場合、決して簡単ではありません。 

未経験からエンジニアに転職するということは、1から新たなキャリアを作るということです。 

言い換えれば、これまでのキャリアを捨てるということです。 

そのためには、それだけの覚悟を持つことが大切です。 

プログラミングスクールの広告などを鵜呑みにして、簡単にエンジニアとしてのキャリアを作れると思ってしまうと、後悔することになってしまうかもしれません。 

未経験からエンジニアになる場合は、それだけの覚悟を持つことが重要です。

短期的ではなく長期的思考を持つ

未経験からエンジニアになる場合、長期的な思考を持つことが大切です。 

キャリアを作ることは簡単ではありません。 

エンジニアとして1年程度でフリーランスになって年収をあげていきたいと考えている場合は、もう一度よく考えてみて下さい。 

多くの企業が、求人を出すときに経験年数何年以上というような求人を出しているところが多いですし、やはり経験年数が少ない場合それだけで判断されてしまうことも少なくありません。 

ある程度長期的な視点を持ってエンジニアとしてのキャリアを作っていく方が、良いと思います。 

まずは、焦らずしっかりと自身のスキルを上げることに集中し、ある程度長期的な思考でキャリアを積んでいくことをおすすめします。

転職活動は情報収集が重要

未経験からエンジニア転職する場合、しっかりと情報を収集することが重要です。 

未経験エンジニアの場合、開発案件に最初から入れることは多くはありません。 

なぜなら、スキルを証明できない場合が多いからです。 

人材紹介のエージェントなどに登録すると、様々な企業を紹介してくれると思います。 

しかし、未経験エンジニアの場合こういった理由から、テスターなどの下流工程しか経験できない場合や、最悪の場合エンジニアとして入社したのに全く別の業務をさせられるというケースも多いのが現状です。 

このように、自分が望む業務ができずエンジニアとしてのキャリアを上手く歩むことができないといったことが近年多くなっています。 

そうならないためにも、しっかりと情報収集を行い、転職活動をすることが大切です。 

そうすれば、自分の望むキャリアを実現できる会社に転職することができるでしょう。 

まとめ

未経験エンジニアが抱える課題や未経験からエンジニアになるために必要なことについてご紹介しました。 

未経験からエンジニアになる場合は、しっかりと情報を集めて適切な努力をすることが大切です。